スパゲッティマン




2009年3月26日


数本のチューブに繋がれたまま
眠れない夜を過ごした
午後早い時間に師匠がお見舞いに来てくれたが
具合が悪くて きちっとした受け答えが出来ない
申し訳ない師匠!
昨日から頻繁に(一時間おきに血圧測定される)
89-52>86-50 低い値を行き交っている様だ
夜、主治医の回診にて点滴を更に追加
抗生剤の投与 が開始される
鼻に取り付けられた酸素吸入が逆に息苦しい


血圧低下


2009年 3月25日

午前9時スタッフの 「いち・に・さん」の掛け声で ICUベッドから
病室のベットに移され、長い廊下とエレベーターを経て「懐かしい」

病室へ戻る ドレーン・フォーリーカテーテル・抗生剤・水分栄養剤・採血用

コネクターの各管が両腕と腹部から 更に背中には痛み止め麻酔剤の管が

飛び出ている ベットの脇には点滴用のポンプからかすかなモーター音が

聞こえて来る

「やはり・・血圧が低い様です」 その言葉の意味も判らず点滴・採血をなすがままに任せる
午後,教会のMご夫妻がお見舞いに来て下さった。体調が最悪の時だった為、
きちんとした挨拶も説明も出来なくて申し訳ございませんでした。
38度前後の発熱が続き、昼食に出されたお粥も半分位しか食べられない
気持ち悪さ 極度の二日酔いに似たかなり悪い状態で夜を迎える

手術当日



2009年3月24日


「手術終わりましたよ」
その声で目覚めた・・
返事をしたくても声が出ない
慌てて息を吸い込もうとしたら,それも出来ない

喉から固い異物が撤去された途端に息が出来る様になった
「時間は・・?」「今 何時だろう?」 ストレッチャーで運ばれながら
様々な思いが巡る
おっ 時計だ・・3時20分を指している・・手術室に入ったのは 9時だった
予定より長すぎた手術時間に不安がよぎる・・・しかし 又 睡魔が襲う・・・
次に目覚めたのは
妻の声 義父 義母 の声 「きれいに(癌は)とれたって」
「前立腺を剥がすのが大変だったみたい 原因は痩せすぎだよ
お父さんは何でもやり過ぎるからだよ」
おい・おい・こんな時そんな事言わないでちょうだい  

義父がWBC日本優勝を伝えてくれる 「やった!」その後 再び爆睡・・・・
気がつくと ICUの何かのアラーム音が鳴り続けている

「血圧が低いな・・・」「87、83」そんなやり取りが聞こえてくる
両足は下肢静脈血栓症防止の為の弾性ストッキングにて締め付けられていて
更にその上から血流促進のマッサージ器が定期的に足裏を押し付ける
朝までの16時間は身動き取れないかなりつらい状態で天井を仰いでいた
早く病室に帰りたい・・

そして入院

bb


2009年3月19日

県立癌センターに入院 手術は24日なのだが、術前準備期間として

19日からの入院となる。朝 10時に入院手続きをして入院に必用な

T字帯、腹帯、手術用ストッキングを看護士さんに教えて

頂いて売店にて購入する。 県立がんセンターで一番楽しみ?している

のは 看護師さんが美人揃いである事、食事の種類が多く美味しい

そして展望風呂と屋上庭園がある事だ。 入院して早速 展望風呂に

入る 手術までの5日間 ゆっくりと出来るなあ 


入院と同時に看護師さんに患者認識の為、IDリストバンドを取り付けられた

こうして僕は病院の管理下に置かれたわけだ







準備


2009年3月1日~18日

会社には3週間の長期休暇願いを出し、休暇中の仕事の段取り等をつける
為、入院までは兎に角忙しかったそれで仕事の合間、病室で読む文庫本、洗
面具、小物類 それらの殆どをダイソーかブックオフにて準備した。迷ったの
は、病室にてモバイルパソコンが使用出来るか否かと言う事、病院に聞くの
が手っ取り早いのだが、藪蛇になる様な気がして 3週間定期間アウトレット品
にてイーモバイルに契約を申し込んだ。
もう一つ、あちらこちら回って手に入らなかったのは、手術後に着用する
ワンピースパジャマだ(病院では浴衣を準備とある) 僕は浴衣が大嫌いで、
会社の旅行でもパジャマ持参だ それでネット検索して病院着衣専門サイトから
安く購入する事が出来た。
入院生活を少しでも楽しく・明るく過ごす為に色々な小物類
を準備した。実際特に便利だったのがフック小籠だ 手術後は寝返りを打つ
のも困難で腹筋の力が入らないので、なるべく動かないで必要品をベッド周りに集めて
おく必要がある。 40cm位の棒があれば何かと役に立つ(ダイソーでそれらしいモノがある筈)

ドクターK

2009年2月27日

県立ガンセンターにて手術前のCT、肺機能、血液、検査を受診
ここ数週間、手術方法について色々迷いが生じてきた為、急遽先生に
面談を申出た所、予約無しで快く承諾して頂いた

疑問1:神経温存手術による断端陽性へのリスクは・・・ 
     32本生検により癌は前立腺右葉には及んでいないと所見 
     米国では両葉に及んでいても神経温存する事が多い 
     片側神経温存しない理由は無い

疑問2:独協医大での生検データーの再確認(癌発見の場所確認)
 
     この点について、毎回驚くのだが 病院間の連携(カルテ・画像・プレパラート・患者情報)
     が完全に共有されていて 例えば、カルテ上に書かれた他病院でのメモ・走り書き類 
     についてもpdfファイルにて即座に閲覧出来る
     先生の話によると、生検によっては癌の精密な位置は確定
     出来ない 特に生検針内の癌細胞の上下位置は判らない

疑問3:ブラキセラピーの適応について、再度確認
     充分ブラキセラピーも対応可能な病期ではあるが僕の年齢・病期・etc
     総合的な条件から考えると

     ①全摘手術>②IMRT>③ブラキセラピーとの
     適応順位になる
最後に先生から「治療方法を最後まで迷って納得の行かないままで手術を受けるより、
きっちりと納得して受けた方が治る===(過去の医師としての経験から)
手術の段取りが進んでしまっているという理由だけで成り行きに任せないで
疑問・不安があるのなら何回でも話しに来て下さい 手術中止の選択も勿論あります」
との心強いメッセージを頂いた。この時、心底 いい医師に巡り合えて良かったと思った
この先生にお任せしよう